実銃M4の改良Part.3

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少なくとも90年代まではAR15系カービンのハンドガードはXM177系同様にシングル・シールドだったので、ベガスの夏に1マガジン30発を連射で撃つと、ハンドガードは素手で持てない状態になった。もっともこれは、AK47系も同様でアサルト・ライフルも熱対策が必要だった。

M4を始めて使った15年前、ダブル・ヒートシールドの効果は中々のものであったが、やはり、ヒート・シールド自体は冷却の役目をせず、100発も撃てばXM177系と同じ結果となった。勿論、現在、殆どのアルターマーケット製のハンドガードはシールド自体を使用せずに空冷化されたものが主流となっており、ピカティニーレールにバーティカル・フォア・グリップを付けることで、熱対策にしている。これらのカスタム・ハンドガードの出現がM4を延命させたと言っても過言ではないだろう。

最近はフローティング式もポピュラーになっている。これは、7.62mmには効果があるが、5.56mmにおいては、目を見張る様な差が出る訳では無い。実際に旧型のAR15A2のヘビーバレルとMK12を撃ち比べても、変わらないからだ。

しかし、ノーマルのハンドガードではバイポッド等のデバイスを取り付けも出来ないばかりか、つまり、M4のハンドガードは細いスタンダード・バレルの剛性を保つサポートとしても重要なのだ。

フロントサイトと同じようにM4にYankee Hill Machine製のハンドガードを取り付けた。勿論、M-LOKやフローティング式では無いが、このメーカーは値段の割には完成度も高く、取りつけた後は、レシーバーのピカティニー・レールの上部とも接合され、ほぼ面一になっている。

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アルミ製ながら、重量はノーマルのハンドガードに30gの差でしかない。コルトはこのハンドガードを取り付けて上級モデルSOCOM/M4A1として売っていたが、適正値で出さなかったので大して売れていなかった。既に、2010年代には銃器メーカーがM4のアフターマーケット製メーカーの製品には敵わない状態に陥っていた様だ。

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